こんにちは!現役野球プロコーチの前田祐二です。
毎年300人以上を個人指導している経験から得た知識を発信していきます。
少年野球でのバッティングの教え方について
まず野球を教えるということは「コーチングであること」と認識することが大事です。
なのでまずはコーチングとは何かについてお話します。
コーチングとは?
必要とするスキルや知識の学習能力を高める育成方法論。
人間は自己実現に向かって、主体的に、能動的に行動するという人間観に立つコーチングは、「答えは合う手の中にある。コーチの役割は答えを相手から引き出し、目標達成の行動を相手に促すこと」が鉄則とされる。このことからコーチングは知識ではなく、あくまでもコミュニケーション・スキルである。
コトバンク
このようにコーチングは「コミュニケーションスキル」であることが記されていて、一方的に知識を与えることはコーチングではないとされます。
少年野球ではなおさら相手が子どもなのでコミュニケーションをとることが1番成長をうながせる方法であることがいえるでしょう。
少年野球の選手に多い間違ったバッティングフォーム5選
次に少年野球の選手に多いダメなバッティングフォームの形をおつたえします。
①構えがおろそか
まずは構えからいきましょう。
「構える」とは次の動作をスムーズに行うために準備のことをいいますので、バッティングにおいても「構え」をおろそかにしていると自分のタイミングで振ることは難しいでしょう。
バッティングにおける正しい構えは、「膝をほんの少しだけ曲げ、バットを握った手があごあたりの高さにあり、軸足の股関節に体重が乗っている」状態のことです。
チェックしましょう(^^)/
➁手と足が一緒に出る
次に少年野球初心者にもっとも多いバッティングフォームです。
踏み込み足(右バッターなら左足、左バッターなら右足)を出すのと同時にバット振ってしまいます。
そういう選手に指導するときは1・2・3でトスをあげて、1で足を上げる、2で足を着く3で打つ、っていう教え方をしてください。
1番覚えておいてほしいのが、「足を着いてから振りだす」ということです。
③足を着いたときに完全につま先がピッチャーを向いている
踏み込み足を地面につけたときに、かかとから着地して歩くときのようにつま先がピッチャーをむいてしまっている選手がいます。
正しい地面のつきかたは、「親指から着く。そのとき少しお尻がピッチャーを向いている」です。
親指から着くことを実演しておしえてあげましょう。
④ボトムハンド(バットを握っている下の手)の肩でバットを引っ張ってくる
これは少年野球、ソフトボール、初心者に非常に多い打ち方です。
ボトムハンドの肩でバットを引っ張ってしまうとそれはそれは盛大に体がひらきます。
やってもらったらわかると思いますが、バットを引っ張って出してこようとすると、バットは出ずに体だけでてくるはずです。
それでは当たったとしても当たるポイントが後ろすぎて前に飛びません。
正しくは、「トップハンド(バットを握っている上の手)でバットを出してくる」です。
引っ張るんではなく出してくるように指導してあげましょう。
⑤ボールを両目でみていない
これも非常に多いです。
少年野球ではストレートしかないので打つときに両目で見ていれば当てるのは簡単です。
ただしこの打ち方をする選手は④の「肩でバットを引っ張るような打ち方」をする選手に多いので見ようとしても片目でしか見れません。
ここで大事なのが「両目」というワードです。
指導するときは「当たるところを両目で見ること」と伝えてください。
指導するときに徹底すること
まずコーチングの時に大事なことが2つあります。
「幼稚園児でもわかるように説明すること」と「実演すること」です。
実演することにかんしては、悪い例と良い例を2つとも見せることが大切で、なぜなら両方することで選手が納得しやすくなるからです。
そして最後に「わかる?」って聞いてあげてください。
微妙な反応が返ってきたら、さらにわかりやすく説明し、もっとゆっくり実演してあげてください。
そうすることでその選手は自ら頭で理解できるようになり、打てなかったときに「なぜ打てなかったのか?」を考えるようになります。
だから「ちゃんとコーチングしてあげた選手は伸びるのが早い」んです。
まとめ
一連の流れをまとめると、
・コーチングとはコミュニケーションである
・指導するときは幼稚園児でもわかるように説明する
・指導するときは良い例悪い例を実演する
・5つの悪いバッティングフォーム例をチェックする
こんな感じですね。
また僕は毎日Twitterで野球に関する様々なこと(バッティング・ピッチング・栄養・メンタル等)を発信していますので、そちらもご参考にしていただけたらと思います。