話題の「令和スイング」元プロ目線で検証、分析してみた!!

こんにちは!!

現在100名規模の野球スクールとオンラインスクールの前田祐二式ベースボールアカデミー「LOS」の代表をしております元オリックスバファローズ投手の前田祐二です。

現役の野球プロコーチとして基本的には小中学生を指導しており、SNSでは高校生、大学生、社会人、独立リーグの選手へアドバイスをしております。

毎年300人以上を個別指導しており、県選抜・市選抜・地区選抜選手を多数輩出し、セレクションのある全国常連の強豪ボーイズリーグへも多数入団が決まっています。

それでは本題に入っていきましょう。

「令和スイング」の検証・分析

2019年5月から令和に元号が変わりましたが、最近「令和スイング」なるものがバズってますよね?

知ってますか?

ガッチン?っていう芸人の草野球チームに所属している金城めくるさんという方が命名した打法らしいですが、教え子が所属チームのコーチから教えられて困惑していたので自分で検証、分析してみました。

根本的に理解していない指導者がYouTubeを見て、理解した気で子どもたちに教えるのだけはやめてください。

使っているバッティング技術はこれだ!!

まずは「令和スイング」で使われている技術を僕なりに分析してみました!

かなり重視しているであろう技術は2つです。

  • ローリング
  • 体の開きを抑える

聞いたことがあるかもしれない技術ですが、YouTubeの中ではかなり極端な伝え方をされているので混乱してしまうかもしれません。

1つずつ見ていきましょう。

バッティング技術その1:ローリング

ローリングという言葉を聞いたことはあるでしょうか?

簡単に言えばバットをトップスピン回転させてボールに回転力を加え飛距離を出す技術のことを言います。

金城めくるさんはこのローリングという技術をかなり上手く使っています。

リスト(手首)を立ててバットのヘッドが寝ないように意識をされているので、意識せずともローリングが起こっていると考えられますね^^

じゃあリストを立てるってどうやるの?

そもそもここで疑問が出てきますよね?

シンバ
まえゆーの相棒のシンバです^^なあ祐二。リストってどうやったら立つん??教えて~。
まえゆー
もっともな質問やな。実はリストを立てるときに最悪な間違いを犯すかもしらんから注意して聞いてくれ!

YouTubeの中で金城めくるさんは「ヘッドを極端に立たせること」を力説されていましたが、あれはリストを立たせることと同じ意味になります。

多少野球経験のある人は分かるような説明ですが、少年野球や初心者のかたが間違った認識をしてとりかえしのつかないことになる可能性があります。

それは【手首をこねる】ことです。

手首をこねるとは、インパクト(バットとボールが当たった瞬間)の前後に、手を交差してしまう状態のことを言います。

もう少し言うと、ボトムハンド(バット握っている下の手)の甲がインパクトの直前か直後に、完全に地面を向いてしまっている状態です。

それがバットをこねる、という現象です。

ではリストを立てるとはどういうことなんでしょうか?

「リストを立てる」とは、「手首の角度を一番力が入る角度にしておくこと」です。

インパクトの瞬間にヘッド(バットの先端)がグリップよりも高い位置か同じ位置にある状態のことです。

リストを立たせやすくする握り方として、

  1. ボトムハンド(下の手)は小指・薬指・中指に力を入れる
  2. トップハンドは人差し指・中指に力を入れる

こういう握りを試してください。

バッティング技術その2:体の開きを抑える

聞いたことあるかもしれませんがよく指導者が言うやつですね^^

コーチ
体開くの早いねん。

実際これ意味わかりますか?

「体の開き」って何?ってなると思います。

違う言葉でお伝えしますね。

「体の開きが早い」とは言い換えると「バットを振りだした時に前の肩を背中側に引いてしまって(前の腰を引いてしまうと同義)、インパクトの時に胸がピッチャー方向に完全に向いている」状態のことです。

これを抑える方法としては、肩自体にアプローチするんじゃなくて、前足いわゆる踏み込み足の膝と腰を意識するといいです。

これに関しては詳しくは下記の「上達が2倍速くなる練習方法はこれや」で解説しています。

令和スイングの正体と検証の結果

令和スイングを推奨してる金城さんもおっしゃってましたが「意識」することが大事で、言うことを鵜呑みにして実践してしまうとダメです。

例えば、「ボールをとらえる位置は後ろ脚の前で、腰を回転させずにバットを下から入れてヘッドを立たせる」っていうのを鵜呑みにして実践したら、ボールは前に飛びません(^^;)

実際金城さんのバッティングは前のほうでインパクトしてますし、腰も回転してます。

なので「こういう極端な意識」をもつことで自分の理想とするバッティングが「無意識」でできちゃいますっていう、金城さんの打撃理論なんです^^

金城めくるくんの打撃技術が高いからこそできることでもあると思いますので、令和スイング自体は1つの理論として受け取るといいです。

が、説明してる言葉を鵜呑みにして真似することはやめましょうね!

特に指導者のかたは要注意ですよ!!

では検証結果をまとめます。

まとめ

金城めくるくんが言っているような、「ボールをとらえる位置は後ろでコシを回転させずにヘッドを立たせる」、というのはイメージであって、実際は【とらえる位置は前にして、踏み込み足の膝と腰を開かないように我慢し、インパクトの瞬間に前方に押し出しながらローリングさせて打っていく】が正解かなと思います^^

これも僕の解釈なんで全員には当てはまらないと思いますが、令和スイングの正体がわかっていれば練習でどうにでもできます。

上達が2倍速くなる練習方法はこれや!

じゃあどんな練習したらええの?ってなるでしょうから今回は体の開きを抑える練習をお伝えします。

バッティング練習をするためにバッティングセンターでお金を使ってるのにただただ打つだけではもったいない!

YouTubeにまとめましたので是非みて試してください!!

バランスボールをはさんで打ってますが注意点が3つあります。

  1. 前の足のヒザが外に流れないように、内側に力を入れておくこと
  2. 軸足のヒザでボールをつぶすように中に押し込んでくること
  3. 両足でバランスボールをはさみこんで形が楕円形に変わるくらいつぶしにかかること

これをしていたらインパクトが安定します^^

5~10球打ったらバランスボールを外し普通にバッティングしてみてください(^^)/

令和スイングで意識しないといけない「体の開き」にフォーカスした練習です。

それでは失礼します^^

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