2009年 ドラフト4位(~2015)
1軍通算 7勝7敗4ホールド
2017年より福岡県全域で5校の野球スクールを運営
生徒数100名
教え子実績
・体験入学翌日 ヒット、ホームラン多数報告あり
・1年で球速15~20キロUP
・強豪校に進学 多数
etc
活動一覧
・スクール業(福岡県内5校)
・SNS発信(Twitter毎日更新)
・Web指導
・パーソナルレッスン
・ベーストピア株式会社オーナー社長
・オンラインスカウティングのプラットフォーム事業「BASEBALL DREAMS」
野球をしてて、またはお子さんの試合を見てて「いつも通りの実力が出せてない」「なんか自身がなさそう」と思うことありませんか?
実はそれほとんど「メンタル」が原因です。
何が起こっても動じない最強のメンタルを手に入れたい、お子さんに逞しくなってもらいたいとおもうなら最後まで読んでいってください。
まとめの後に「成功体験を増やすための心理学的メンタル」も補足として書いていますので、ぜひそちらも参考にどうぞ。
野球のメンタル~最強のメンタルを手に入れよう~
今回も結論から書いていきます。
- メンタルについて知ること
- 他人と比較しない
- 自分のために動く
- 余計な情報をシャットダウン
- 「誰や、お前!」の精神を持つ
日常の練習でも他の選手が上手く見えたり、試合中に弱気になってチャンスで打てない、ピンチで打たれる・四球を連発するなど悩みはありますよね?
実はそういうのって「メンタル」の本質や、脳の性質を知ることで改善できます。
なぜなら僕自身がプロ野球選手時代に実践して、1発で結果を残さないといけない場面では1度も失敗していませんし、さらに球界を代表する選手も同じことを言っていたからです。
この記事では、巷でよく言われる「自信持っていけ」などの安易なことを言うのではなく、メンタルの本質から理解していただくために書いていきます。
この記事を読み終えると、今後「メンタルってそういうことなんだ」とメンタルについて楽観的になることができ、常に気持ちの部分で優位に立てるでしょう。
メンタルとは
まずはメンタルとはなんぞや?ってことを理解していきましょう。
(mental) 精神や知能に関するさま。精神的であるさま。
精選版 日本国語大辞典
調べるとこんな書き方をされていますが、いまいちわかりにくいのでもう少し詳しく見ていきましょう。
以前こんなことをツイートしました。
「いつも同じでいる」という言葉にすべてが凝縮されているように感じますが、もう少し詳しく見ていきましょう。
メンタルとは説明の通りで精神面の強さや意思の強さ、集中力の高さなどを表します。
他にも根性や執念、気合、平常心、逆境に打ち勝つ心、プレッシャーをはねのける強さなど様々な要素に分けられます。
なので人によって「メンタル」と聞いてイメージするものは違うと思いますがどれもが正しいと言えます。
ゆえに「メンタル」とは複数の要素が重なり合って形成されるもので、さらに言うと【思考】【感情】【行動】に区別することができます。
他人と比較しない
これは【思考】の部分に該当することですが、野球は同じポジションやチーム内に必ずライバルが現れるので、その選手とよく比べてしまうことがあります。
比べてしまうとだいたい「相手の良いところ」にしか目がいかなくなってしまったり、自分がミスしたところを相手はミスしなかったと落ち込んでしまったりします。
もし練習からそんな気持ちなら、試合では「絶対にミスできない」とガチガチになってミスを誘発してしまうので、比較することは避けたほうがいいでしょう。
ではどうすればいいか?
答えは簡単です。
自分のプレーだけに集中することです。
- どうすれば上手くなるのか
この一点だけを気にして練習にはげめば相手のことを気にする余裕なんかなくなるし、その姿勢が監督コーチの目に留まりチーム内の評価も上がっていきます。
そもそも常にレギュラーで野球が上手い選手はみなこの【思考】を持ち合わせています。
自分のために動く
これは【行動】のことですね。
さきほどの【思考】と一緒になりますがメンタルが強い人は「自分が上手くなるには?」「自分がチームで役に立つには?」「チームで目立つには?」「試合で目立つには?」と結局自分のことを考えています。
勘違いされがちなんですが、これは自己中心的ではなく『自分が1番になるにはどうすればいいか?』を考えているだけです。
なのでメンタルが強くなる【行動】として「自分が上手くなるための行動」をすればいいということです。
言い換えると、練習の意味を考え「この練習はこのためにやっている。ここを習得すれば俺/私は上手くなる」と【思考】しながら【行動】するということですね。
日々の練習からこの【思考】と【行動】を磨き上げていきましょう。
余計な情報をシャットダウン
ここではまず人間の脳科学を学んでいきましょう。
実は人間の脳は、
- 1度に3つ以上のことを考えられない
- 否定語は理解できない
といわれています。(※諸説ありますが)
ではこれをメンタルに活かすためにはどうすればいいでしょうか?
場面で考えていくと分かりやすいので、マウンド上・打席内・守備位置にいるときの場面で見ていきましょう。
1つめに書いた【1度に3つ以上のことを考えられない】ということから、マウンド上や打席内などでは余計な考えを捨て去ることが大切です。
できれば1つだけのことを考えるとメンタルは安定します。
なぜなら3つ以上のことを考えていると、まず脳内で処理できないため不安な気持ちがでてきて、集中力もなくなってくるからです。
例えば、マウンド上でなら「ストライクを投げる」ことだけ、打席内なら「強く振る」ことだけ、守備なら「一歩目を速くする」ことだけ、などこのようにシンプルに考えれば大丈夫です。
次に2つ目の【否定語は理解できない】ですが、どういうことかというと「~しない」などの言葉は脳は理解できないということです。
メンタル的に置き換えると、
「失敗しない」「空振りしない」「四球出さない」
などは脳は適切に処理できていません。
じゃあどう処理してるかというと、
「失敗する」「空振りする」「四球出す」
このように肯定的に処理しています。
だから否定語を用いた命令や宣言は「逆効果」になってしまいます。
したがって否定語を肯定的な表現にかえてあげることが大切で、上の例なら
「成功する」「ボールに当てる」「打たせる」
という風に変換することができますね。
この脳の特性を知っていれば余計な情報を適切にシャットダウンすることができます。
- 1度に2つ以下のことを考えること
- 肯定的な表現にすること
メンタルを強くするなら、いらない情報は捨て1度に2つ以下のことだけを考えて、肯定的な表現で自分に言い聞かせると良いでしょう。
これは応用して指導の現場でも使える技術で、
「ボール球に手を出すな」「ハーフバウンドで捕るな」「弱気になるな」
ここまで読み進めてきていただいたかたならお分かりですね。
これは変換して、
「ストライクを打ちにいけ」「ショートバウンドで捕れ」「強気でいけ」
このように肯定的に伝えていきましょう。
「誰や、お前!」の精神を持つ
これは球界を代表するクローザーの元ソフトバンクホークス、オリックスバファローズの馬原孝浩さんとご飯を食べに行ったときに聞いたことです。
クローザーの仕事は抑えて当たり前、打たれたら悪人です。
だからこそ強靭なメンタルが必要になります。
で、その役割をされてきたかたに「抑えってどんなメンタルなんですか?」って聞いて返ってきた言葉が
「いつも『誰やお前!』って思って投げてたよwww最終回とかメンタル勝負やからね。あそこで結果出すためには8割がた大事なんはメンタル。」
経験しないとわからない、想像できないようなプレッシャーなのが言葉で伝わってきました。
ここで大事なのが「誰やお前!」のところで、言い換えると「相手を気にしない」=「自分に集中する」となります。
この【思考】をもって自分の【感情】をコントロールし【行動】することが野球のメンタルでは究極的な発想かなと思います。
まとめ
それでは簡潔にまとめます。
- メンタルとは精神的なもののことで様々な要素を含んで構成されている
- メンタルを大きく3つに分けると【思考】【感情】【行動】となる
- 人間の脳は1度に3つ以上のことを処理できないため、考えすぎると不安になり、さらに集中力もとぎれる。
- 人間の脳は「~しない」などの否定語を理解できないので、肯定的な言葉に変換して自分に言い聞かせると良い
- 「誰や、お前!」の精神を持つことで、メンタルの究極系を感じることができる。
まずは「メンタル」の特性と「脳」の特性を理解し、自分が上手くなる・自分が活躍することだけを考えられるように日頃から特訓していきましょう。
野球のメンタルは日々鍛えられることがわかっただけで、もうあなたは他の選手よりも一歩先にいるんですよ。
心理学の応用~成功体験を増やすメンタル~(補足)
※追記 2020年9月23日
ではここからは心理学を使った「成功体験を増やすために」どうすればいいかを書いていきます。
結論としては、
- ~すべき思考を消す
- 自尊感情を高める
- 目標を宣言する「アファメーション」を駆使する
それでは1つずつ見ていきましょう。
~すべき思考を消す
上記のTwitter文がそのままの答えなんですが、まず「~すべき」という思考は自分自身にプレッシャーを与えてしまう劇薬になります。
「ヒット打てよ」「抑えろ」
こんな声かけもNGです。
で、この「~すべき思考」の怖いところは【失敗】したときです。
~すべきと思ってそれを失敗したときに、「ミスした俺/私は、周りからも使えないやつと思われたに違いない」という【結論の飛躍】を起こし自己評価、自己肯定感をごっそり下げてしまう可能性があります。
その点からも「~すべき」はやめて「失敗してもOK(^^♪」くらいに思っとく、またはそういう声掛けをしてあげるのが得策です。
自尊感情を高める
自尊感情とは「自分自身を価値のある存在と評価する感情」のことで、自信がない人は「自尊感情が低い」という風になります。
こういう自尊感情の低い人、野球で例えると、自分に自信がない選手は自分よりも劣っているであろう選手を見て安心し、そこに満足感が出てしまいます。
そうすることで「こいつよりは上手いからいいや」となり、トップを目指す向上心が低くなりがちです。
それを防ぐためには、自分を全体的に見るんじゃなく、例えば「投げる」「打つ」「走る」に分けて考えたり、さらに細かく「トスバッティング」「ティーバッティング」「芯に当てる技術」「飛距離」「バッティングフォーム」など自分が得意とする、または良く褒めてもらえる部分を考えることが重要です。
そういう「長所」に焦点をあてることで自尊感情が高まり、向上心も高くなります。
アファメーションを駆使する
いきなり専門用語!?
と思ったかもですがまだ離脱しないでくださいねwこれはすごく大事で、簡単にできます。
これは簡単に言うと「周りに宣言する」ってことです。
そしてその宣言はなるべく詳細に明確でなければいけません。
例えば「〇〇になりたい」などの宣言は曖昧過ぎるし「夢」であるために実現できるかどうかを自分自身でも疑ってしまっています。
必ず100%肯定できる直近の目標にしてください。
やれば実現可能であるような目標を周りに宣言することで「このためにしないといけないことは何か?」ということを自分で考えるようになり、それが習慣化しやすい、ということです。
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